吉川の家







クライアントは仕事の都合で世界の都市で暮らしてきた。定年をきっかけに故郷である兵庫県三木市に戻り、セカンドライフの住まいを建てることになった。当初は実家であった家屋を建て替える予定だったが、隣家との距離が近すぎるなど制約が大きかったので、所有していた2500m2の農地を一部宅地に転用することにした。田園と里山に囲まれた、ダイナミックで開放的な配置計画が実現した。

夫妻の要望は、多様な文化や生活様式に触れてきたことを背景にバリエーションに富んでいた。それらの要素をちりばめながら、周辺環境と調整しつつ、大小さまざまなヴォリュームをドーナッツ上につないでいる。内部を巡る体験は、世界旅行に似ているかもしれない。小さな屋根が連なる外観は、周辺の昔ながらの民家ともリンクする。

constuctor: 山本工務店
photo: 山岸剛
site: 兵庫県三木市
year: 2014
area: 190.46㎡
※中村航との共同設計

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